- ロクロ成形により形を作り、充分に水分を持っている状態をカンナで削ります。
- 削り仕上げを終え、まだ乾いていない蓋に、手製の定規を当てながら彫る文様を割り付けていきます。
- 最初に小さい孔を裏側まできちんと空け、次に、時計のゼンマイやこうもり傘の骨から手作りした細い「剣先」と呼ばれる道具を使って、丸い孔を空けます。
- 次にその丸い小さな孔を目的の形状に透かしていきます。指先に全神経が集中されます。透かし彫りは外側からの見た目が精巧且つ正確でなければならないのは当然ですが、指の入らない内側から見た目も外側同様整然と整っていなければなりません。
- 透終えた部分は乾燥速度が上がり、他の透かしていない部分は湿っているため一つの製品の中で湿度のムラが生じます。これが歪や切れの原因となります。技術者は透かすだけではなく粘土の湿り気の管理にも充分配慮しなければならないのです。
- 透かし彫り完成です。「ムロ」と呼ばれる部屋の中でゆっくりと陰干しされ乾燥を待ちます。
- 素焼を終えた透かし彫りは再度「剣先」により仕上げ彫りを施された後、きれいにクリーニングされ、「霧吹き」にて釉薬を噴霧されます。この時、釉薬にむらが出ないようにしなければなりません。
- 1240度の焼成後、厳しく検品がなされ微細な切れも許されません。
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